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サンタ・バルバラ

港町アンコーナの丘陵地帯「カステッリ・ディ・イエージ」

イタリア半島中部に位置するマルケ州は、東にアドリア海、西はアペニン山脈に挟まれ南北に細長く伸びています。州都アンコーナ周辺にある丘陵地帯では古くからブドウ栽培が行われており、ヴェルディッキオ・カステッリ・ディ・イエージ DOC 地区として、土着品種ヴェルディッキオをメインにワインが造られています。サンタ・バルバラの創業者ステファノ・アントヌッチが最初に買った畑は、イエージ地区のもっとも北にある「バルバラ」と呼ばれる丘にありました。
海抜 200~280m、アペニン山脈から連なる丘陵地帯の中腹にあたるこの場所は、海からの風がちょうど吹き付ける斜面となっています。土壌は石灰質を多く含む砂岩質と粘土質の中間で、水捌けに優れています。海からの潮風と土に含まれる石灰質によって、ワインには適度なミネラル感が与えられます。現在サンタ・バルバラはこのバルバラ地区の他、セラ・ディ・コンティ地区やモンテカロット地区などに全部で 45 ヘクタールの畑を所有。すべて南向きの斜面で、樹齢 10~35 年の様々なブドウを栽培しています。メルロー、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨンなどの国際品種も栽培していますが、特に力を入れているのが土着品種のヴェルディッキオとモンテプルチアーノです。1 月に始まる剪定から、9 月中旬 ~10 月にかけて行われる収穫まで、畑には一切機械を入れることはせず、すべて熟練の農夫たちの手によって作業が行われます。

「イエージのワインを世界に問う」ステファノ・アントヌッチ

銀行家だったステファノ・アントヌッチは彼自身のエキセントリックかつカリスマ性溢れる個性を表現したワインを造るべく、1984 年にマルケ州イエージのバルバラ地区に「サンタ・バルバラ」を設立しました。
彼の名前が世界で知られるようになったのは、初リリースとなった” Pathos 2001” が「ガンベロ・ロッソ」誌にて3ビッキエリを獲得してからのこと。カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラーから造られた国際的なスタイルの重厚な赤ワインは、
「伝統的なワインと現代的なワイン、両方をハイレベルで造る」 という目標を掲げて設立されたワイナリーにとって最初の栄誉を手にしたワインとなりました。以来、市場のトレンドと合致した様々なワインをリリース。特にマルケの土着品種であるヴェルディッキオを使ったワインは、品種特性やイエージのテロワールを生かした造りのワインとして非常に高く評価をされています。

「醸造のテクニックやテクノロジーは重要だが、サンタ・バルバラにとって何より大切なのはブドウそのもののクオリティだ。化学物質の使用を控え、常に健全な畑であるように注意を払っている。畑に機械を入れることもないんだ。
いまや私たちのワインは世界中の人に愛されるようになったが、それはすべてこの偉大な土地から生まれたものだ」(Stefano Antonucci)